会社を辞めたいと思ったとき、お金の不安は判断を重くします。まず確認したいのは、「いつ入金されるか」と「次の仕事を探せる状態か」です。
失業保険と呼ばれる雇用保険の基本手当は、退職した人全員への給付ではありません。この記事では、主に65歳未満の一般的な離職を想定して、退職前に確認したい順番を整理します。
退職から入金までを、別々に考える
- STEP 1離職票の確認・求職申込み
- STEP 2受給資格決定・7日間の待期
- STEP 3給付制限(該当する場合)
- STEP 4失業認定を経て振込
待期は退職日から自動的に始まるものではありません。受給手続き後、失業している日が通算7日に達する必要があります。さらに給付制限がある場合、その終了後の対象日について失業認定を受けてから支給されます。
「退職から約1か月半で必ず入金」とは言えません。離職票が届く時期や認定日によって変わるため、生活費の計画はハローワークで初回入金の見込みを確認して立てましょう。
自分が対象になるか確認する
原則は、離職前2年間に被保険者期間が12か月以上あることです。倒産・解雇などでは、離職前1年間に6か月以上という要件になる場合があります。単純な在籍月数とは異なるので、勤務が少ない月や過去の受給歴がある人は確認が必要です。
働く意思と能力があり、仕事を探していることも要件です。病気などですぐ働けない場合は、基本手当を直ちに受け取るのではなく、受給期間の延長を相談する選択肢があります。
給付制限の例外を確認する
自己都合でも離職理由によって扱いが変わります。離職票の理由が実際と違う場合は、記録を添えて相談してください。繰り返しの自己都合退職などでは3か月の給付制限となる場合があります。対象の教育訓練を受ける場合には、制限が解除される制度もあります。
何日分もらえるか
| 被保険者であった期間 | 所定給付日数 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
給付日数は「その日数分を必ず一括でもらえる」という意味ではありません。失業の認定や再就職の状況によって、実際に支給される日数が決まります。
金額は、給料の月額と分けて見る

基本手当は日額で計算され、離職前の賃金や年齢で変わります。賞与を含めた年収を単純に割る計算ではありません。毎年見直される上限・下限もあるので、ここでは固定の月給例を「あなたの受給額」として示さないことにします。
生活費を見積もるときは、受給資格者証で確認した日額に、認定された支給日数を掛けて考えます。税金・健康保険・年金など、退職後に支払う費用も別に書き出しておきましょう。
再就職手当も、早めに確認しておく
所定給付日数を一定以上残して就職し、条件を満たすと再就職手当を受け取れる場合があります。残日数が3分の2以上なら70%、3分の1以上なら60%が計算に用いられます。計算に使う日額には上限があります。
残日数だけで決まる制度ではありません。1年を超える雇用の見込み、待期後の就職、内定時期、以前の勤務先との関係、過去の手当受給などの条件があります。給付制限を受ける人は、待期満了後1か月の紹介経路にも要件があるため、応募・就職の前に確認しておくと安心です。
退職前のチェックリスト

- 会社に離職票の発行を依頼し、離職理由を確認する。
- 賃金・勤務・退職理由に関する記録を整理する。
- 入金までの生活費と、税金・社会保険の支払いを見積もる。
- 有給休暇の消化中はまだ在職中であると理解しておく。
- 受給中のアルバイトや仕事は、必ずハローワークに申告する。
制度を知ることは、退職を急ぐためではなく、選択肢を増やすためです。個別の受給可否と日程は、管轄のハローワークで確認してください。制度確認日:2026年10月8日。
参考情報
厚生労働省:基本手当・再就職手当Q&A
ハローワーク:所定給付日数
東京ハローワーク:就職促進給付Q&A
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